或阿呆の一生

彼【或阿呆の一生】
本編の主人公。博学な青年で作家となるが、自死を決意し自伝を執筆する。



先生
誰もが知っている偉大な文学者。「彼」を文壇へ導いてくれた恩人。



妻
「彼」の妻。彼より8つも年下だが、夫を支える健気でよくできた女性。



母
「彼」の実母。出産の7か月後に突如発狂。隔絶したまま10年後に他界する。



狂人の娘
文学会で出会った歌人。不倫関係になった「彼」を執拗に追いつめる。



僕【歯車】
さまざまな病を抱えた小説家。憂鬱な精神状態で何かに怯えて暮らす。

芥川龍之介（1892〜1927）

大正時代の小説家。東京帝大在学中から創作を始め、夏目漱石に絶賛される。卒業後は『羅生門』『藪の中』など王朝もの、童話『杜子春』、芸術至上主義がテーマの『地獄編』など短編小説の名手として多くの傑作を発表するが、昭和元年「ただぼんやりした不安」のなか服毒自殺。自伝的作品『或阿呆の一生』は遺稿。文壇のみならず社会にも影響を与えた。

関連作品

『羅生門』芥川龍之介
※今昔物語をアレンジした初期の代表作
『人間失格』太宰治
※芥川の自殺に感嘆した無頼派の自伝的作品

バラエティ・アートワークス

「まんがで読破」シリーズの制作を目的に設立された著作会社。その他『歴史秘話ヒストリア』『タイムスクープハンター』漫画版および第５期TVドラマ脚本協力(NHK/ピクス)等。2013年解散。現在は後身のTeamバンミカスがシリーズを継続。