明暗

津田由雄（よしお）
利己的で優柔不断。会社勤めだが自活できず親に頼って生活している。

お秀（ひで）
由雄の妹。自立できずに父親に頼る由雄たち夫婦に不満を持っている。

お延（のぶ）
由雄の妻。裕福な育ちで苦労知らず。由雄のことを心から愛している。

吉川夫人
由雄とお延の仲を取り持った人物。世話焼きで、清子との過去を知っている。

小林
由雄の古くからの友人。雑誌編集の仕事で細々と生きる食いつめもの。

清子
由雄の元恋人。別の男のもとに嫁いだが、ある温泉で由雄と再会する。

夏目漱石（1867〜1916）

明治・大正期の小説家。帝国大学英文科卒業。愛媛・熊本の中学校教師を経てイギリスに留学。留学中は神経症に悩まされた。帰国後、教鞭をとる傍ら『吾輩は猫である』『坊っちゃん』など発表し大評判となる。朝日新聞社入社後は作家業に専念し『三四郎』『それから』『こころ』など傑作を立て続けに発表。数多くの門下生を育て、近代日本文学を創った文豪と称される。晩年は胃潰瘍と糖尿病に悩まされ『明暗』で絶筆となった。

関連作品

『こころ』夏目漱石
※「明治の精神」と人間のエゴに迫る代表作
『坊っちゃん』夏目漱石
※漱石の実体験が活きた初期の傑作
『それから』夏目漱石
※働いたら負け？ニートが思い知る真実とは

バラエティ・アートワークス

「まんがで読破」シリーズの制作を目的に設立された著作会社。その他『歴史秘話ヒストリア』『タイムスクープハンター』漫画版および第５期TVドラマ脚本協力(NHK/ピクス)等。2013年解散。現在は後身のTeamバンミカスがシリーズを継続。